古関裕而記念館の駐車場拡大 日赤から取得、来館者増に備え

 

 福島市は、同市入江町の福島赤十字病院の駐車場を日本赤十字社から取得し、古関裕而記念館の駐車場として整備する。同市出身の作曲家古関裕而をモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」の放映を受け、今後増加が予想される来館者の受け入れ態勢を強化する。8月ごろの利用開始を見込む。

 木幡浩市長が22日の記者会見で発表した。市の土地開発基金を活用して約3億円で取得する。駐車場は記念館の北側にあり、面積は約5300平方メートル。普通車約130台と大型バス約10台の駐車が可能。駐車料金は今後検討して決める。

 現在ある記念館の駐車場は「ふくしん夢の音楽堂(市音楽堂)」と共有で計140台分。新型コロナウイルス感染症の影響による都道府県境をまたぐ移動自粛要請が解除され、来場者の増加に備えて取得。団体客の受け入れも想定し、大型バスが利用できるように駐車場の一部を改修する。

 市によると、今月の来館者は21日現在で約3千人。朝ドラの放映が決まった前年同月と比べて増加している。移動自粛要請が解除されて初の土、日曜日となった20、21の両日は県外からの来館者も増えたという。

 木幡市長は「新型コロナ流行時には感じられなかった『エール効果』が生まれてきた。これから観光ムードが高まればさらに(来館者が)増えるのではないか」と述べた。

 25日に開かれる市議会緊急会議に整備費として700万円の予算案を提出する。