任期満了に伴う川俣町長選は4日告示され、無所属で現職の藤原一二氏(78)=1期=のほかに立候補の届け出がなく、藤原氏が無投票で再選を果たした。
東京電力福島第1原発事故に伴う避難を経験した山木屋地区など町全体のさらなる復興推進、少子高齢化対策などが課題となる中、藤原氏は移住定住支援の拡大や企業誘致による新たな働く場の創出を訴え「働きながら子育てしやすい町づくり」を掲げた。
当選証書付与式は10日午前10時から、町役場で行われる。任期は26日から4年。
子育て支援政策信任
【無投票の軌跡】川俣町長選は、現職の藤原一二氏(78)が15年ぶりとなる無投票で再選を果たした。ハード、ソフトの両面で子育て支援の充実に力を入れるなど、堅実な町政運営が有権者の信任を得た。
藤原氏は昨年12月に再選出馬を表明した。水面下でほかにも出馬を模索する動きがあったが、最終的に立候補には至らなかった。
少子高齢化が進む中、藤原氏は1期目でかわまた認定こども園の開設や保育料の完全無償化などの子育て支援策を展開。それでも本年度の出生予定数は約30人にとどまる見通しで、急激な人口減少をいかに抑えるかが課題だ。藤原氏は「子どもから高齢者まで元気で暮らせるまちづくり」を掲げ、居住環境の整備や移住・定住の取り組みの拡充に注力する考えを示しており、真価が問われる4年間が始まる。(川俣支局・南哲哉)