双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館は21日、常設展示の「廃炉の今」「長期避難への対応」コーナーを全面的に更新し、3月1日から公開すると発表した。インバウンド(訪日客)対応も強化し、解説テキストを5言語で見ることができるようにする。
館内展示の解説テキストはこれまで、日本語が中心で、一部の展示でのみ英語に対応してきた。新たにスマートフォンで各展示室の2次元コードを読み込むと解説テキストを見られるようにし、英語、中国語2種類(繁体字、簡体字)、韓国語、日本語に対応する。
展示物では、「廃炉の今」コーナーにある廃炉の工程表「中長期ロードマップ」や東京電力作成の映像資料、ALPS処理水の解説動画を更新。「長期避難への対応」コーナーでは、被災者の住環境の変遷や、避難指示が出た地域の人口推移などを紹介し、これまでより詳細な展示内容にする。また、双葉町盆踊りの震災前の看板や、事故対応拠点の旧オフサイトセンターに残されていた汚染状況を記したホワイトボードなどの展示物を追加する。実物展示資料は新たに24点追加され255点となる。
展示資料更新のため今月25~28日は休館する。問い合わせは伝承館(電話0240・23・4402)へ。