東京電力は10日、福島第1原発2号機で計画していた溶け落ちた核燃料(デブリ)の2回目の試験的取り出しについて、週明けにも取り出し作業に着手すると発表した。
取り出しに使う伸縮するパイプ型装置のカメラやデブリをつかむ器具の交換が10日までに完了。11日から装置の動作確認や作業員の安全確認といった最終準備に入る予定で、東電の担当者は「準備が順調に進めば14日の週に作業に着手する」と語った。
2回目取り出しでは、昨年実施した初めての試験的取り出し同様、格納容器の貫通部から装置を差し込み、1回目とは別の場所からのデブリ採取を試みる。採取量は約3グラム以下、作業は約10日間を予定している。
東電は2回目の取り出しに当初、より広範囲からデブリの採取が可能なロボットアームの使用を検討していた。しかし原子力規制委員会からさらなる試料採取を求められるなどしたことを踏まえ、初回と同じ装置を使った取り出しに向けて準備を進めていた。