東京電力福島第1原発2号機で始まった溶け落ちた核燃料(デブリ)の2回目の試験的取り出しで、東電は早ければ17日にも格納容器内のデブリをつかみ、持ち上げる作業に入る。初回より格納容器中心部に近い場所からデブリを採取する計画で、回収までは数日かかる見通し。デブリの回収後は初回と比べて成分や状態の違いなどを調べることを目指す。
東電が16日、発表した。着手から2日目となるこの日は、格納容器の貫通部に挿入していた取り出し装置を計5本のパイプを使って内部へ押し込んだ。装置が格納容器内に5・9メートル入った時点で作業を終了した。
17日は、装置やカメラの動作を確認した上で、採取予定地点の状況を確認。取り出し作業が可能と判断すれば、装置先端にある爪形の器具を格納容器底部に垂らし、デブリをつかんで持ち上げる作業まで進める。
つかむことに成功した場合、デブリや装置を格納容器から引き抜く作業は18日以降に行う予定。採取量は3グラム以下を見込んでいる。
採取予定地点の状況からデブリをつかむことが難しいと判断すれば、18日以降に初回と同じ場所から取り出しを試みるとしている。