福島民友新聞創刊130周年記念事業の企画展「谷川俊太郎 絵本★百貨展」が19日、いわき市立美術館で開幕した。初日から大勢の親子などが訪れ、昨年亡くなった詩人谷川俊太郎さんが絵本を舞台に繰り広げた言葉への挑戦の軌跡をたどった。
谷川さんは1960年代以降、絵描きや写真家らとともに200冊もの絵本を制作。企画展ではこのうち約20作品を取り上げ、絵本から着想を得て制作されたインスタレーション作品や絵本原画など約70点を展示している。
「こっぷ」(1972年、福音館書店)に着想を得て展示されたインスタレーション作品では、頭を入れることができる大きなコップなどが展示された。御厩小2年の児童(7)は「コップの中に入ってみたら自分がたくさん映っていて面白かった」と笑顔で話した。
昨年11月に92歳で亡くなった谷川さんが生前最後に関わった企画展で、谷川さんが同展のために書き下ろした絵本「すきのあいうえお」を映像で展示している。
同美術館と福島民友新聞社、福島中央テレビの主催。観覧料は一般千円、高校・高専・大学生600円、小・中学生400円。開館時間は午前9時半~午後5時。休館日は28日と5月5日を除く月曜日と同7日。問い合わせは同美術館(電話0246・25・1111)へ。