原発事故による一時休業から、古里の伝統を守るために浪江町に帰還して事業を再開した地場産業3社が中心となり「浪江町地場産業共創組合」を発足した。伝統工芸品「大堀相馬焼」や海産物「請戸もの」、地元の日本酒などの魅力を”オール浪江”の布陣で発信していく。
大阪で第1弾イベント
12、13日には第1弾として大阪・関西万博で世界中から人が集まる大阪市の商業施設でPRイベントを開く。
大堀相馬焼の陶吉郎窯の近藤学さん、水産業の柴栄水産の柴強社長、日本酒「磐城(いわき)壽(ことぶき)」を手がける鈴木酒造店の鈴木大介社長の3人が中心となり発足した。東日本大震災前、町内で理美容店やバーを営んでいた「浪江軒」の佐藤一男さんらもメンバーに加え、定期的なPR活動や町と連携した発信に取り組んでいく。
組合の第1弾となるイベントは「浪江の粋」と題してJR大阪駅直結の商業施設「グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル」で12、13日に開催。大堀相馬焼の器と請戸もの、磐城壽を使って、料理人間瀬達郎さん(堂島(どうじま)雪花菜(きらず))が手がけた料理の食事会(要予約)を開くほか、3社それぞれの作品や商品を展示販売する。
組合の発起人となった近藤さんは「不屈の精神で浪江に戻った地場産業の力を合わせて魅力を多くの人に知ってもらい、新しい挑戦を続けていきたい」と語る。
展示販売会の時間は12日が午後2時~同6時、13日が午前11時~午後4時。問い合わせは組合事務局(電話070・3609・4111)へ。