任期満了に伴う大玉村長選は27日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の押山利一氏(75)=無所属、3期=が2318票を獲得し、新人で元村議の遠藤勇雄氏(69)=無所属=と198票差で4選を果たした。任期は8月24日から4年。
子育て・教育環境の充実、農業振興、押山氏の3期12年の村政運営に対する評価などが争点だった。
押山氏は小中学校の給食費無償化など3期12年の実績をアピール。農業振興公社と連携した農業施策、村内の東北道に設置を目指す仮称・大玉スマートインターチェンジを活用した地域づくりなどの政策を訴え、支持を集めた。
投票率は62.23%で、選挙戦となった2017年を10.54ポイント下回り過去最低となった。当日有権者数は7172人(男性3545人、女性3627人)。当選証書付与式は28日午前10時から、村役場で行われる。
◇大玉村長選開票結果(選管最終、敬称略)当 2,318 押山 利一 75 無現
2,120 遠藤 勇雄 69 無新
組織戦で幅広い支持
8年前と同じ顔触れによる一騎打ちとなった大玉村長選は、有権者が3期12年の実績と将来を見据えた地域づくりを訴えた現職の押山利一氏(75)に、引き続き村のかじ取り役を託した。
押山氏は昨年12月に4選出馬を表明した。小中学校体育館の冷房設備の設置、村内に設置を目指す仮称・大玉スマートインターチェンジ(IC)を活用した地域づくりなどを訴えた。後援会は村議や商工業関係者などから支持を受けて組織戦を展開し、幅広い層の支持を取り込んだ。
新人で元村議の遠藤勇雄氏(69)は独自の奨学金創設やアットホームおおたまの宿泊、食堂の再開などを主張。現村政の批判票を取り込んだが、届かなかった。
スマートICを巡っては十分な説明がないまま準備が進んでいるとの声が村民の一部から聞こえる。地方がどのように活力を作り上げるかが問われる中、押山氏には将来を見据えた丁寧な説明と実行力が求められる。