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福島県、出生率目標を下方修正 2030年に1.33、達成見通せず

2025/08/07 08:00

 県は6日、県総合計画(2022~30年度)に掲げる30年の合計特殊出生率の目標を従来の1.80から1.33に下方修正したことを明らかにした。人口減少や少子化に歯止めがかからない中、低下傾向が続く本県の出生率は、24年には過去最低の1.15に落ち込んでおり、下方修正後も目標達成は見通せない状況だ。

 福島市で開いた県総合計画審議会で示した。目標の下方修正は、24年の県民アンケートで未婚者が希望する子どもの平均人数が1.72人となり、19年の2.54人から激減したことを踏まえた。昨年12月に更新した県人口ビジョンでも、40年の希望出生率(子どもが欲しい人の希望がかなった場合の出生率)を2.11から1.51に引き下げていた。

 県内では出生率の低下に加え、人口減少も急速に進んでいる。総務省が6日発表した1月1日時点の人口動態調査によると、外国人を含む県内の人口は177万1314人で、前年から2万3905人(1.33%)減った。減少数は都道府県別で5番目に多かった。

 福島県の「社会減」最多

 転出が転入を上回った数を示す「社会減」は4884人で、3年連続で全国最多を記録。死亡者数と出生数の差を示す「自然減」も1万9021人に上った。少子化はもちろん、若者の県外流出も大きな課題になっている現状が改めて浮き彫りになった。

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