人命救助に貢献したとして、福島北署は26日、福島市飯坂町の安田長生(ながお)さん(54)と山田実さん(59)に署長感謝状を贈った。
同署などによると、2人は7月18日午後6時10分ごろ、自宅近くの側溝に倒れていた80代男性を救助し、保護した。最初に発見したのは自転車で買い物に出かけようとした安田さんの母で、2人は同じ車に乗って出かけていたが引き返した。2人は通行人に通報を依頼し、側溝にあおむけで倒れていた男性の頭と足を持って引き上げたという。
男性は同日午前10時ごろから行方不明となり、同署が捜索していた。側溝の高さは約1メートルあり、水も少し流れていた。日焼けをしており、長時間側溝の中にいたとみられる。
感謝状贈呈は同署で行われ、小林健一署長が2人に感謝状を手渡した。安田さんは市消防団第26分団湯野の庶務部長、山田さんは分団長を務めている。安田さんは「当たり前のことをしただけです」と話し、山田さんは「消防団の活動で命を失う場面に遭遇することもある。自分たちの手で人命救助ができて良かった」と話した。
小林署長は「一晩発見できないこともあり得る状況だった。暑い日でもあり、よく助けていただいた」と感謝を述べた。