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【独自】水産物輸入手続き開始へ 日本産、中国が業者登録

2025/05/30 05:13

 日中両政府が、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に伴い中国が全面停止した日本産水産物の輸入再開に向け、具体的な手続きを開始する方針で合意したことが29日、分かった。中国側が近く、輸出入に必要な日本側業者の施設の登録手続きを始める。日本政府は30日、合意を正式発表する。複数の関係者が明らかにした。日中間の最大の懸案の一つが解消に向けて一歩前進する見通しだ。

 放出前から中国が原発事故に伴って食品の輸入を規制していた福島や東京など10都県は対象外となる見込み。登録手続きが完了して実際に輸入が再開するまで数カ月程度かかるとみられ、いつ再開するかは未定だ。輸入には、両政府が今回合意した水産物への放射性物質の検査も必要となる。

 手続きの対象は、2023年の処理水放出前に中国へ輸出できていた業者。日本政府は引き続き10都県への規制撤廃を求める。

 関係者によると、農林水産省と中国の税関当局が28日、北京で4回目の協議を実施し、再開に必要な要件で合意した。輸入には日本国内にある水産物輸出業者の加工・保管施設を登録する必要があり、両政府は関連する手続きを進める。

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