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化学者の村井眞二さん死去 大阪大名誉教授

2025/07/24 21:35

 村井眞二氏

 有機化合物をつなげる新たな合成方法を発見した大阪大名誉教授で有機合成化学者の村井眞二(むらい・しんじ)さんが6月30日死去した。86歳。大阪市出身。葬儀は近親者のみで行った。

 1990年代、貴金属の一種ルテニウムを触媒として用い、炭素と水素の結合を切断する手法「CH活性化」を開発した。結びつきが強く化学反応が起こりづらいとされた炭素と水素の結合を切断することで、別の分子をくっつけて新たな分子を作り出すことが可能になり、化学合成研究に大きく貢献した。

 これまで活用されてこなかった物質や石油などの安価な化合物を医薬品や農薬、電子材料などに転換できるようになり、世界中で産業利用が進んだ。

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