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所管官庁、余剰資金の3割未把握 国際機関への追加拠出

2025/09/26 18:37

 国際機関に対する拠出額の推移

 政府が2018年度以降国際機関に支払った任意拠出金に関し、追加拠出があった384件のうち3割に当たる123件で、国際機関の余剰資金の有無を所管官庁が把握しないまま追加拠出していたことが26日、会計検査院の調べで分かった。政府は国連などの機関に毎年多額の拠出をしており、検査院は拠出した資金の状況を適切に把握するよう求めた。

 検査院によると、国際機関への拠出額は18~23年度で計約5兆237億円。このうち特定の事業に任意の額を自発的に拠出する任意拠出金は、計約3兆292億円で6割を占めた。

 18~21年度の任意拠出金計426件を見ると、384件で19~23年度に追加拠出されていた。このうち、15府省庁などが所管する123件(18~23年度の拠出額計約4530億円)では、国際機関から会計報告を定期的に受けていないなどで余剰資金の有無を未把握だった。

 事業の終了予定時期から1年以上経過した残余金の未把握や、拠出前に国際機関と合意の使途が変更されたことを所管官庁が公表していない事例もあった。

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