双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館は1日、常設展示の「廃炉の今」「長期避難への対応」コーナーを全面的に更新し、公開を始めた。これまでより統計資料や映像資料を詳細な内容に刷新した。
「長期避難への対応」では、被災者の住環境の変遷や避難指示が出た地域の人口推移などを更新。「廃炉の今」では、廃炉の工程表「中長期ロードマップ」や処理水の解説動画を最新版にした。
実物展示資料は、双葉町盆踊りの震災前の看板など新たに24点が追加され、計255点となった。館内ではインバウンド(訪日客)対応も強化し、英語、中国語2種類(繁体字、簡体字)、韓国語、日本語の解説テキストを見ることができるようにした。また来館者から要望の多かったベンチを1、2階に新設、震災と原発事故に関する本を紹介する図書棚を1階エントランスホールに設置した。
清水一郎副館長は「正確で分かりやすい内容に更新した。リアルな展示物を見てもらい、災害への対応と備えに生かしてもらいたい」と話した。
開館時間は午前9時~午後5時。火曜日休館。常設展示室は入館料が必要。問い合わせは伝承館(電話0240・23・4402)へ。
双葉花火の3D映像を上映
伝承館1階研修室で8~11日、昨年9月に開かれた双葉花火の8K画質3D映像の上映会が開かれる。午前10時~午後4時に、30分ごとに定時上映する。各回定員15人で無料。
双葉花火は震災からの復興と犠牲者の鎮魂を祈って昨年初めて伝承館周辺で行われた。