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「学び」がテーマ…毎日エッセー 元校長が「校長室だより100選」刊行

2025/03/11 08:30

自著を手に「毎日文章を読んでくれる人の存在が大きかった」と話す高澤さん

 福島県内の公立小・中・高校で校長を歴任し、現在は笹谷幼稚園(福島市)で園長を務める高澤正男さん(61)は、約5年前から「校長室だより」(現在は「園長通信」)と題し毎週5、6編のエッセーを勤務校のホームページで発表し続けている。発表作は昨年秋、千編を超え、これを機に、よりすぐったエッセー集「人生は、燦々(さんさん)と 校長室だより100選」を刊行した。

 全体を貫くテーマは「学び」だが、人々との出会いや旅、本、スポーツなど人生を彩るさまざまな話題を滋味深く語っている。

 高澤さんの専門は国語。長く「学級通信」の発行や子どもたちとの交換ノートなどを行ってきた。しかし「校長室だより」は、大人を含む幅広い年齢層の人々に向け書かれた。

 2019(令和元)年11月、校長だった梁川高の100周年事業が一段落したのを機に思いついたのが、ほぼ毎日書くエッセー。数字の1が並ぶ同年11月11日にスタートした。

 執筆本数は20年度末までの梁川高時代が333編。21年度から定年となった23年度末までの野田中校長時代は執筆ペースを上げ667編、計千編を達成した。

 本書はこのうち「生徒」「本」「自然」など10テーマに分け計100編、さらに「園長通信~こころ~」から8編を収録した。

 高澤さんは「ネタは毎日何が思い浮かぶか分からず、計画性はない」と苦笑いしつつ「書き続けられるのは、毎日読んでくれる人がいるから。今では、パソコンに向かわなくとも文章が浮かぶ。寝る前や温泉につかっているときなど、落ち着いているときの方が考えが浮かぶので、その都度スマートフォンにメモしてます」と話している。

 「人生は、燦々と 校長室だより100選」は文芸社刊・1540円

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