浪江町は、福島国際研究教育機構(エフレイ)が立地するJR浪江駅西側地区の整備計画をまとめた。敷地面積約23ヘクタールを三つのゾーンに分け、2026年度に町が基盤整備に着手、28年度に民間企業による本格的な施設建設を進める。町議会全員協議会が5日開かれ、町が計画を示した。
駅西側を巡っては、「公民連携まちづくりエリア」と位置付け、民間事業者を誘致し、エフレイ立地による相乗効果を最大限に生かした地域づくりを進める方針となっている。敷地のうち9ヘクタールは川添産業団地(仮称)を整備し、エフレイに関連した研究開発機関や情報通信業の誘致につなげる。
残りの14ヘクタールは「交流と学びによる共生・共創の場づくり」などを基本方針として、エフレイの研究者と住民の交流の場、医療・福祉機能、公園、新技術の実証機能などの整備・導入を図る。町は4月に民間企業や住民、専門家、行政による「共創会議」を設置し、基盤整備の設計に向けた検討を進める。
成井祥副町長は「行政だけでは限界がある。民間の力を活用して、町内だけでなく浜通り、そして東北全体から人が集まる場所にしたい」と述べた。