東京電力福島第1原発事故に伴い閉鎖されていた大熊町下野上の双葉署大熊駐在所が1日、14年ぶりに再開した。駐在所が立地するJR大野駅前では新たな施設整備が進み、人の流れが活発化しており、同署は治安面から復興を支える。
同署地域交通課の二瓶隼斗巡査長(31)が常駐する。二瓶さんは、大川原地区に開設されていた大熊臨時駐在所に昨年から勤務。通常業務に加えて町内のイベントなどにも積極的に顔を出し、町民と交流を深めてきた。
町内の産業交流施設「CREVA(くれば)おおくま」で開所式が行われた。二瓶さんは「住民の方はとても温かい。皆さんに安心してもらえるよう、パトロールなどの職務に励んでいきたい」と力強く決意を述べた。県警の根本雅彦地域部長、同署の吉田浩道署長が「駐在所を拠点に治安維持に努めていきたい」とあいさつし、関係者がテープカットした。
双葉署はこれまで、下野上地区より先行して2019年4月に避難指示が解除された大川原地区に大熊臨時駐在所を開設し、治安維持を図ってきた。