JA夢みなみは8日、生産者に前払いする2025年産米の「生産者概算金」について主要銘柄のコシヒカリ1等米60キロ当たり3万円にすると決めた。同JAによると、過去最高水準という。
須賀川市で開いた同JAすかがわ岩瀬地区ライスセンター連絡協議会で、丸山重一組合長が明らかにした。丸山組合長は「本年産米は昨年以上に猛暑や干ばつ、カメムシ対策など栽培環境が厳しさを増している。集荷競争が過熱しており、集荷目標を達成するため協議会や各ライスセンターの協力をお願いしたい」と述べた。
ほかの銘柄は、いずれも60キロ当たりで「ひとめぼれ」が2万9500円、「天のつぶ」が2万9千円。同JAはこれまでに生産者概算金の下限となる最低保証価格をコシヒカリ2万6千円、ひとめぼれ2万5700円、天のつぶ2万5500円とする方針を固めていた。
24年産米の生産者概算金は2万円だったが、コメの価格高騰などを背景に引き上げた。同JAは、今後も各卸売業者などと協議を行い、生産者に寄り添った販売、手取りの確保に向けて、単価の上昇による追加払いができるよう努めていくとしている。
県内五つのJAは、JA全農福島の「JA概算金」を踏まえ、生産者概算金を設定。全農福島は25年産米のJA概算金を公表していないが、ふくしま未来は生産者概算金(60キロ当たり)を「コシヒカリ」2万8500円、「ひとめぼれ」2万8千円、「天のつぶ」と「里山のつぶ」をそれぞれ2万7500円とすることを決めている。