福島労働局は9日、福島県内の職場における熱中症の発症者数(休業4日以上)は8月末現在27人となり、確認ができる1999年以降過去最多になったと発表した。死亡者はいなかった。今月以降も平年より平均気温が高くなる見込みで、労働局は9日、県内の労使団体や建設工事を発注している行政機関に、熱中症予防対策の徹底を要請した。
発症者数の推移は【グラフ】の通り。今年は8月末の時点でこれまで過去最多だった2018、23年の25人を上回った。
月別の内訳では、6月が8人、7月が14人、8月が5人となっており、過去最多となった要因について担当者は「6月の早い時期から気温が高かった影響で増えたと考えられる」と分析している。業種別でみると建設業が9人で最も多く、製造業6人、警備業3人、商業と農林業が各2人、そのほかの業種が5人だった。年齢別では40代が最多の8人で、30代が6人、60代が5人と続いた。
労働局は、6月に労働安全衛生規則が改正されたことを受け、職場での熱中症予防対策をまとめたチェックリストを新たに作成した。担当者は「チェックリストを活用して熱中症予防対策に努めてほしい」と呼びかけている。