いわき信用組合(いわき市)の不正融資問題で、組合員の一人が4日までに、地検いわき支部に提出していた江尻次郎元会長への告発状を取り下げた。取り下げ書の提出は6月13日付。同支部が受理した。
告発状の容疑は私文書偽造や銀行法違反の疑いなどで、5月に提出された。告発状は昨年10月、江尻元会長が同市の営業店の支店長やほかの役員と共謀し、顧客から融資の申し込みを受けたように装って借入申込書を偽造した疑いがあるとしていた。
信組は現在、弁護士と公認会計士でつくる特別調査委員会を設置し、使途不明金の行方など不正の全容解明を進めている。この組合員は福島民友新聞社の取材に「調査委による調査の推移を見守りたい」と話した。