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三陸常磐もの×福島県産酒かす 漬け魚第1弾、いわき・おのざき販売

2025/10/31 11:25

「福島を代表する名産品にしたい」と意気込む小野崎社長(左)と秋元さん

 福島県いわき市の水産品販売業「おのざき」は、県産水産物など「三陸常磐もの」と県産日本酒の酒かすを使った漬け魚を開発した。本県が誇る「常磐もの」などの魚介類と、高いブランド力を持つ「ふくしまの酒」の双方の魅力発信に加え、新たな客層の取り込みも見据える。31日から販売する。

 商品名は「蔵粕海(くらかすみ)」。「酒蔵」と「魚屋」の出合いを表現した。第1弾は、三陸産のカキと磐城壽(いわきことぶき)(鈴木酒造店、浪江町)、本県沖などで取ったサワラとロ万(花泉酒造、南会津町)、銀ダラと陣屋(有賀醸造、白河市)の3種類。浜通り、中通り、会津の各酒蔵を採用した。

 開発の中心を担った営業部の秋元隆太郎さん(24)は「魚、酒、食、マーケティングのプロが集まって完成した逸品」と自信を見せる。開発中の第2弾には常磐もの代表格のメヒカリやメカジキなどを加えるという。

 創業100年を超えるおのざきは、魚食文化の振興に取り組んできた。県産酒は全国新酒鑑評会の金賞受賞数日本一などでブランド化が進んでいると分析。常磐ものとの掛け算で、本県のアピールや関連産業の振興にもつなげたい考えだ。

 同社によると、日本酒を造る過程で生じた酒かすの3割は廃棄されており、再利用は酒蔵にとっても大きな利点があるという。

 小野崎雄一社長は「高いレベルの醸造技術と多様な食文化がある福島だからこそできるアプローチ。県内の酒蔵とも連携していき、『蔵粕海』をブランドとして育てたい」と意気込んだ。

 価格はカキとサワラが842円、銀ダラは1296円、3種類各2個のセット(箱入り)は6480円。同社の各店舗とオンラインストアで取り扱う。

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