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もちもち食感小麦「夏黄金」 喜多方ラーメンに活用、普及拡大へ

2025/11/06 09:25

「夏黄金」を使った喜多方ラーメンを試食する参加者

 喜多方市などは、寒冷地向けの小麦品種「夏黄金(なつこがね)」を生産し、喜多方ラーメンに活用してブランド力向上を目指す。5日、同市で夏黄金を使った中華麺の試食会が開かれ、製麺会社やラーメン店の関係者らが味わった。夏黄金はもちもちとした食感が特徴で、中華麺やパンに適しているという。すでに一部の喜多方ラーメン店で導入されており、普及拡大を図る。

 夏黄金の生産に取り組む農研機構東北農業研究センターによると、従来の小麦「ゆきちから」は穂発芽しやすく、赤カビ病が発生しやすかった。その後、たんぱく質の組成を改良し、穂発芽しにくく赤カビ病の発生を抑えられる「夏黄金」の育成が始まった。

 ただ、豪雪地帯で栽培するには融雪剤などが必要になる。白河ラーメンの店舗で使われており、今年、県の県奨励品種に採用された。

 試食会は夏黄金をブレンドした麺を使用している喜多方市内のラーメン店「喜鈴」で開かれた。夏黄金を100%使用したラーメンが提供され、約60人の参加者がアンケートで見た目や色などを評価した。参加者からは「(従来の麺より)もちもちとしていて、硬さを感じなかった」と好評だった。

 曽我製麺(喜多方市)の曽我高志社長は「(夏黄金は)麺の品質を高める可能性を持っている。次世代の喜多方ラーメンを作る新たな一歩にしたい」と話した。今後、同様の麺を同市内のラーメン店や製麺会社に送り、導入について検討してもらう。

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