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県都に若きリーダー、福島市長に33歳・馬場雄基さん「共に前へ」呼びかけ

2025/11/17 07:30

事務所前で支援者に感謝を伝え、笑顔で握手する馬場さん =16日午後7時45分ごろ、福島市
沈んだ表情で支援者に敗戦の弁を口にする木幡さん=16日午後7時35分ごろ、福島市

 県都の未来は33歳の若きリーダーに―。16日投開票の福島市長選で初当選を飾った元衆院議員の馬場雄基さん(33)。「当選確実」。全ての投票箱のふたが閉まった午後7時過ぎ、福島市の事務所に速報が届くと、駆け付けた支援者らは歓喜に沸いた。「よくやった」「福島の未来を頼む」。県都のかじ取り役を任された新市長の誕生に、大きな拍手と歓声が湧き起こった。

 「裸一貫」での決意表明から約2カ月。選挙戦で市内をくまなく回り、市政変革へ熱弁を振るった。市民の抱える「もやもや感」は現状を変えたいという前向きな気持ちの表れだと捉え「停滞する福島には変化という希望の兆しが必要だ」と言葉に力を込めた。訴えは実を結び、ついに念願のスタートラインに立った。

 当選確実の知らせから15分ほどで事務所に到着した馬場さん。深く一礼するとマイクを握り「感謝と同時に覚悟が芽生えた。別の候補を支援した方の思いも背負い、全ての壁や垣根を越えて福島の未来をつくるために一緒に歩いてほしい」と呼びかけた。「みんなで新たな福島をつくりたい」との思いから「共に前へ」と声を合わせ、全員で拳を突き上げて当選の喜びを分かち合った。

 木幡さん落選 「力不足、申し訳ない」

 3選を目指した現職の木幡浩さん(65)の元に吉報は届かなかった。木幡さんは福島市の事務所で「私の不徳の致すところ。力不足で申し訳ない」と集まった支持者に深々と頭を下げた。

 待機児童解消や新型コロナウイルス禍、災害への対応に注力した木幡さん。JR福島駅東口の再開発や量販店が撤退した駅西口の跡地利用、先達山の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の問題を挙げ「私への期待が高まらなかった」と苦渋の表情を浮かべた。「血の通ったコミュニケーションを重視した」と選挙戦を振り返り、支持者一人一人と握手して感謝を伝えた。

 新人の高橋翔さん(37)は交流サイト(SNS)で開票所の様子を配信しながら結果を見守ったが、2度目の挑戦も実らなかった。

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