いわき市はツキノワグマ被害防止プランを改定した。10月に策定したプランにAI(人工知能)自動撮影カメラによる監視や赤外線カメラ搭載のドローンによる調査を追加、被害の未然防止につなげる。17日にはこれまで目撃情報があった同市のいわき公園周辺で赤外線カメラを搭載したドローンを使った調査の実証を行い、性能などを確かめた。
同市では10月末現在でクマとみられる動物の目撃情報が23件に上り、過去最多となっている。クマと断定できたのは、7月末に画像で確認された1件だが、その後も目撃情報が相次ぎ、改定プランによって市民の不安払拭を図る。
ドローンの調査は、クマに関する通報があった際の生息状況の調査に活用するほか、住宅周辺でクマが目撃された時など緊急時の運用を想定する。また、現地調査でクマかどうかを特定できなかった場所にはAIカメラによる監視を行う。センサーで特定の動物を自動撮影し瞬時に共有されるため、現地に行かなくても動物の種類を特定でき、職員らの安全確保や効率的な事務作業が可能になる。
