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ローンオフェンダー対策に司令塔 参院選控え、全国の警察署に設置

2025/06/04 17:10

 ローンオフェンダー(LO)対策の流れ

 安倍晋三元首相銃撃や岸田文雄前首相襲撃などの事件で注目された「ローンオフェンダー(LO)」対策として、警察庁が、LOの兆候情報を各部門から集約し、危険度を評価する「司令塔」を全国の警察署に置くよう都道府県警に指示したことが4日、関係者への取材で分かった。今夏の参院選は安倍元首相銃撃から3年。既に運用を始め、対策を強化している。

 LOは特定の組織に所属しない単独犯を指す。都道府県警は昨年4月から、本部警備部に司令塔を設置し、各部から情報を吸い上げる体制を敷いており、同様の仕組みを警察署レベルまで広げた。現場情報を迅速、的確に把握することで事件の未然防止につなげるのが狙いだが、個人情報の収集においては慎重な取り扱いが求められる。

 両事件は国政選挙期間中に起きた。LOの可能性が指摘される山上徹也被告(44)は、安倍元首相銃撃事件の前日、奈良市内で自作銃を試射したとされ、住民は衝撃音を聞いていたが、警察の網にはかからなかった。

 LO対策を検討した警察庁は昨年4月、都道府県警本部の警備部に司令塔の設置を指示した。

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