斎藤元彦兵庫県知事は11日の定例記者会見で、疑惑告発者情報の漏えいを斎藤氏らが指示した疑いがあるとする告発状を大学教授が神戸地検に提出したことに関し「捜査が進むなら、しっかりと協力する」と述べた。今後の追加調査や議会への再説明は「県としての対応を終えている」などとして実施を否定した。
議会に出した自身の給与減額条例案が採決見送りの公算が大きくなったことについては「最終的な議会の判断を待つ」とした。議会側には問題の幕引きにつながりかねない減給案を認めることに慎重論があり、6月議会最終日の12日に継続審議とすることを決定する見通し。
斎藤氏が知事の権限で減給を専決処分する選択肢もあるが、斎藤氏は登庁時に「考えていない」と明言した。漏えいの指示も改めて否定した。
県の第三者委員会は5月公表の調査報告書で、井ノ本知明元総務部長による県議3人への情報漏えいを認定し「知事や元副知事の指示で、県議会一部会派への根回しの趣旨で漏えいを行った可能性が高い」と指摘した。