2025年に有料観覧席を導入している主要花火大会83のうち、半数超の42が昨年より有料席を値上げしたことが28日、帝国データバンクの調査で分かった。最安値の平均価格に比べ最高値の平均は約7倍と価格差が拡大し、二極化が進む。運営費や人件費の上昇を賄うためだが、高価格帯は販売が苦戦するケースもあり、担当者は「知名度や規模に合った価格設定が重要だ」と話す。
23年に開かれた動員客数が10万人以上の全国106の大会を対象に調査。このうち約8割に当たる83大会が有料席を導入している。最安値である一般席の1区画の平均価格は5227円で前年比1・8%増。最高値のプレミアム席1区画は平均3万6193円で7・2%の大幅増となった。一般席の6・92倍で、24年の6・58倍から差が広がった。帝国データバンクによると、1大会は中止になった。
帝国データバンクは有料席を導入した全83大会の名称は明らかにしていないが、長岡まつり大花火大会やびわ湖大花火大会、松江水郷祭湖上花火大会などが有料席を設けている。