大阪・関西万博でパビリオンなどの設計を手がけた建築家が3日、東京都内で講演した。人気パビリオン「ヌルヌル」を手がけた豊田啓介さんらが参加。登壇した建築家はいずれも、柔軟に形を変えられる「膜」の建築素材を使用しており、設計の意図や苦労話を明かし「万博だからこそ挑戦できた」と強調した。
豊田さんは、鏡面状の膜材を使ったヌルヌルの外観について、企業と進めた素材開発に1年半を要したと説明。無機質な金属のように見える一方、時に脈打って生物を連想させる特徴を解説し「(鏡面に映った)実空間がゆがみ、いろんな形に見えるのを楽しんでほしい」と話した。