【リスボン共同】ポルトガルの首都リスボンで3日、観光客に人気のケーブルカーが脱線し、建物に衝突する事故があった。市民保護当局は4日、16人が死亡し、約20人がけがを負ったと明らかにした。ポルトガルメディアなどが報じた。救急当局によると、死傷者には外国人も含まれている。捜査当局が事故の原因を調べている。市民保護当局は4日朝、死者数を17人と発表したが、同日午後に訂正した。
ケーブルカーは「坂の街」リスボンの象徴的存在で、市民の足となっている。事故が起きた路線はグロリア線で、年間約300万人が利用。地元の観光サイトなどによると1885年に開業し、中心部のレスタウラドーレス広場と丘の上にあるバイロ・アルト地区の約300メートルを結ぶ。
事故は3日午後6時(日本時間4日午前2時)過ぎに発生。ポルトガルの公共放送RTPは負傷者にフランス人やスペイン人、韓国人など少なくとも10カ国の外国人が含まれていると報じた。在ポルトガル日本大使館によると、4日午前の時点で日本人が死傷したという情報は入っていない。