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石川・七尾の祭り、万博で復活 地震復興を力強くアピール

2025/09/06 14:32

 大阪・関西万博で披露された「お熊甲祭」=8月、大阪市此花区の夢洲

 能登半島地震で被災した石川県七尾市の中島町地区で江戸時代から続く「お熊甲祭」が、大阪・関西万博で“復活”した。昨年は地震に続き奥能登地域の豪雨が重なり、中止を余儀なくされたが、住民らの応援を受けて万博への参加を実現。「地震に負けない」と、復興の道を歩む力強い姿を世界にアピールした。

 8月27日、万博会場の屋外アリーナ。てんぐの面を着けた「猿田彦」が会場に入った後、「ほいっさー」という声が聞こえ、30人程度に担がれた高さ約17メートルの四つの赤い旗が登場した。豊年満作の願いが込められた旗を地面と水平になるまで倒す大技「島田くずし」が披露されると、会場から驚きの声が上がった。

 国重要無形民俗文化財のお熊甲祭は毎年9月に開催されてきた。しかし昨年は能登半島地震が発生し、同地区は住宅や神社の鳥居が壊れる被害などが出た。それでも開催に向けて準備を重ねたが、当日朝、豪雨の予報を受けてやむを得ず中止に。新型コロナウイルスの流行などで中止が続き、2023年に4年ぶりに再開したばかりだった。

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