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太陽光施設歯止め条例が成立 釧路市、設置許可制に

2025/09/17 19:22

 市全域で10キロワット以上の事業用太陽光発電施設の設置を許可制とする条例が可決、成立した北海道釧路市議会=17日午後

 北海道釧路市の全域で10キロワット以上の事業用太陽光発電施設の設置を許可制とする条例が17日、市議会で可決、成立した。釧路湿原国立公園の周辺などで相次ぐ開発に歯止めをかける目的で、来月1日に施行し、来年以降に着工する事業に適用される。

 資源エネルギー庁によると、市内では10キロワット以上の太陽光発電施設が600件超(計11万キロワット超)稼働。湿原に生息する希少な野生生物への悪影響を懸念する声が高まっている。鶴間秀典市長は条例成立後、記者団に「自然や希少生物を守りたい。条例だけでは難しく、(国による)法整備も要望を続ける」と話した。

 条例は、事業者に市との事前協議を必須とし、命令に従わない場合などに事業者名を公表するとした。国の特別天然記念物タンチョウや天然記念物オジロワシなど、希少な野生生物計5種が生息している可能性が高い区域内の事業では、市が選定した専門家の意見に基づく生息調査や保全計画の作成を義務付ける。施設の廃棄費用も積み立てさせる。

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