昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中熙巳代表委員(93)が27日、青森県八戸市で講演した。受賞により国内で核兵器廃絶への機運が高まることを期待したが、そうならなかったとして「日本人一人一人が考え、団結して行動するべきだ」と訴えた。
青森県原爆被害者の会が開き、県内外から約250人が参加した。この日の冒頭、昨年12月にノルウェー・オスロで開かれた平和賞授賞式や田中氏の演説、街頭での被爆者らによる行進などの映像が流された。
田中氏は長崎で被爆。爆心地付近にいた5人の親族を失った。