農林水産省が30日発表した2025年産米の8月末時点の農産物検査の結果は、1等米比率が全国平均で66・5%となった。過去5年の平均は約70%で、出足はやや低めとなった。猛暑による高温障害の影響が一定程度、出たという。ただ収穫時期が早い「早場米」が中心で、24年産の63・7%よりは改善。今後、北海道や東北といった主産地の収穫が本格化すれば、市場の評価が高い1等米の比率は上昇する見込みだ。
全国的な傾向はまだはっきりとしないが、農水省の担当者は高温障害が深刻となり、その後のコメ不足と価格高騰の引き金となった23年産のような事態には陥らないと分析している。
24年産の1等米比率は25年3月末時点で75・9%となっている。
小泉進次郎農相は30日の閣議後会見で、新米について「生育は問題ないとの見通しが出てきている」と説明した。