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モバイル電池、相次ぐ発火 山手線、ホテルでも

2025/11/27 05:24

 リチウムイオン電池を使ったモバイルバッテリーの発火実験(NITE提供)

 モバイルバッテリーの発火が相次いでいる。2024年の件数は20年と比べて2倍超に上り、今年に入ってからJR山手線や地下鉄、ホテルで発生。一方、事故防止に向けた取り組みも進んでおり、旅客機や高速バスでは、乗客に手元で管理するよう求める声かけを始めた。政府も対策強化に乗り出している。

 10月4日土曜日の昼下がり、大阪の中心部を走る大阪メトロ御堂筋線。車両が心斎橋駅に滑り込む直前、車内に乗客の叫び声が響いた。現場は後方の8号車。シートに座っていた20代女性の膝の上に置いていた手提げかばんから「シュー」という音が漏れ、瞬く間に火の手が上がった。

 すぐに消火されたが、かばんの底は焦げ大きな穴が開いた。女性と、隣に座っていた60代女性がやけどを負った。大阪府警の調べで、かばんの中のモバイルバッテリーが出火したと断定された。

 7月には、東京の山手線を走行中の車両で、乗客の荷物内のモバイルバッテリーが燃え、5人が軽傷。リコール対象製品だった。京都市のホテルでは10月、充電中に火が出て、宿泊客が一時避難を余儀なくされた。

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