音楽家・文筆家で俳優の星野源が1日、都内でエッセイ集『いのちの車窓から』(KADOKAWA)の新刊『いのちの車窓から 2』の記念イベントを行った。
【写真】エッセイを書くことなどについて語った星野源
同書は2017年から2023年までの連載原稿(不定期連載※一部連載時原稿未収録、改稿あり)に、4篇の書き下ろしを加えた計27篇+あとがきが収録されている。カバーと表紙のイラストは、角川文庫版『いのちの車窓から』と同じくビョン・ヨングン氏が手がけた。
初版12万部となったことについて「あんまり実感わかないですが、ありがたいですね」と笑顔。「いろんな方から推薦コメントをいただきました。それが最初に感想をいただいたことになるのですが、その感想文がどれもすばらしくて、しっかり読み込んでくださったんだなと。それをみなさんに届けられるっていうのは、とてもうれしいです」と声を弾ませた。
エッセイの原点については「中1のときに演劇、ギターを始めて音楽をやった。小学生の時から国語の授業が好きで、文章を書くことにも憧れがあった。どっちも趣味でやっていたものが、どんどん仕事になっていく中で、文章を書きたいなと思いつつも、書けていなかった理由としてはメールでした」と回顧。「二十歳過ぎたくらいから、PHSとかメールを書くことが増えたんです。メールを打つっていう作業がすごく下手だったんです。思いがちゃんと伝えられない。言葉が足りないなと思って。なんか、これをうまくなるにはどうしたらいいんだろうと思った時に、そうだ仕事にしようと。責任もあるから、うまくなるんじゃないかなと。そこから始まったんです」と打ち明けた。
その上で「そこから、自分が好きなエッセイの影響を受けたところから始まって、だんだん自分にしか書けない文章ってなんだろうっていうところで、たどり着いたのがこれでした」と告白。「エッセイを書き始めた時は、とにかく面白い文章を書きたいっていう感じだったんですけど『いのちの車窓から』に関しては、とにかく何も考えなくて始める。何を書こうかなから始まる。あんなことがあったなっていうところから始めて、オチも決まっていないので、僕自身もスリリングに感じています」と明かした。
書く上での心得として「作為的にしないようにすることはすごく気をつけている。どうしても、エゴみたいなものは出てきちゃうと思う。なるべく、そういうのを削ぎ落としていく作業をしている。強調したいみたいな思いを抱いたら、消すように。強調するって欲と似ている。削ぎ落としていくと、読む人が同じような体験をしているようになるんじゃないかな」との思いも。「あったことをそのまま書く、事務的に書く中で、そこには自分の心の反応があるじゃないですか?自分も含めた風景を書くというか。それを感情を書こうみたいにしちゃうと、わかってくれよみたいな気持ちになっちゃう。それよりも、こういう風に心が変化したのだっていう風景を書く。そうすると、自分が自分に対して、ちょっと客観的になれる。変に盛らないで書ける。自分の心模様みたいなものを映し書く」と言葉に力を込めていた。
【星野源】
1981年、埼玉県生まれ。俳優・音楽家・文筆家。俳優として、映画『罪の声』で第44回日本アカデミー賞優秀助演男優賞受賞。音楽家としては、近年に『喜劇』『生命体』『光の跡』など多数の楽曲を発表。また、著作に『そして生活はつづく』『働く男』『よみがえる変態』『いのちの車窓から』がある。音楽、エッセイ、演技のジャンルを横断した活動が評価され、2017年に第9回伊丹十三賞を受賞。
星野源、エッセイ集が初版12万部「ありがたい」 文筆業は「自分の心模様みたいなものを映し書く」
2024/10/01 20:57
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