坂口健太郎とイ・セヨン、日韓の人気俳優が初共演を果たした韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」（Prime Videoで10月11日より見放題独占配信）。日本で偶然出会った男女が、5年の時を経て韓国で再会する物語。「運命」がキーワードとなる本作で、作品との出会いに“運命”を感じたという坂口とセヨンが、お互いに抱いていた思いを語り合った。
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■お互いを思い合い、ひとつの方向を見て完成した作品
本作は、心の奥底にある後悔を抱えたまま生きていた潤吾（坂口）と、運命のような愛が過ぎ去ってすべてを忘れようと心に決めたチェ・ホン（セヨン）の終わったはずの愛の行方を描いた純愛ラブストーリーだ。
セヨンは「この作品は運命的な愛を描いた物語ですが、私にとってもプレゼントのような、運命のようなドラマになりました」と語り、“運命”に感じたことについて、監督やスタッフ、キャストなど現場で作品づくりを共にした人たちとの出会いを挙げる。
「ご一緒した方々みんなが、お互いを思い合い、同じ方向を見て、作品と向き合いました。中でも坂口健太郎さんとご一緒できたのは本当に光栄でした」と隣の坂口を見つめる。「劇中で私が演じたホンは、日本語で感情を伝えなければいけない女性だったので、周りに助けをたくさん求めました。その都度、いつも坂口さんが真剣に受け止めてくださり、気にかけてくださり、たくさんお話をしてくれたんです。撮影前から期待は大きかったのですが、それ以上でした」。
セヨンの言葉を聞いていた坂口は「そう言っていただけるのはありがたいです。でも、僕も同じぐらい助けてもらったんです」と言う。坂口のクランクインは韓国パートからだった。初めての韓国ドラマの撮影となる坂口は「スタッフさんとコミュニケーションを取るうえで、最初はかなり壁があるだろうなと思いました。いままで日本のドラマや映画で培ってきたことがどこまで活かせるのかな」と不安があったというが、セヨンが坂口の不安を解消してくれたという。
坂口は「彼女は現場を巻き込む力がすごいんです。僕が現場に入ったとき、すごく心地よい空気が流れていたんです。それは彼女がとてもポジティブにスタッフさんと接して、良い雰囲気を作ってくれていたから。僕はその波に乗っかるだけでよかったんですよ」と感謝した。
「だからこそ日本での撮影の際は、孤独や不安がないよう、できるだけサポートできたらいいなと思っていたんです」と語る。セヨンの言葉どおり、まさに相手が相手を思いやる現場で、透明感あるラブストーリーが生まれた。
■坂口健太郎、空港で“運命”の出会い
コミュニケーションの面で最初は不安だったという坂口だが、撮影するうえで、日本の作品と大きな差は感じなかったという。「日本と韓国の文化の違いはあるのかもしれませんが、スタッフ、キャストが同じ方向を向ける羅針盤のような台本があったので、違和感はなかったです」。
「でも、しいていうなら撮影中のご飯の時間。日本だとお弁当なのですが、韓国ではみんな好きなご飯屋さんに食べに行くんです。それは驚きましたね」と撮影の裏側を明かした。それは日本でのロケでも踏襲されていたようで、撮影中のランチはお店に食べに行くことが多かったようだ。
互いに相手を思いやり心地よい空間を作り上げた坂口とセヨン。セヨンは「見た目のとおり、坂口さんは本当におキレイです」と日本語で話すと、「人間的にとても成熟されている方だなと。人と接する際は軽やかで愉快なのですが、その奥にしっかりとした考えを持っている。そして純粋でピュア、清らか。本当に心の優しい方ですが、いたずらがお好きでちょっとしたちゃめっけがある」と称賛が続く。
運命的なことが連鎖する作品にちなみ、互いに最近感じた運命的な出会いについて問うと、坂口は「長きにわたる運命ではないのですが、このあいだ空港で『応援しています』と声をかけられたんです。その後、別れて飛び立って目的地に着いたあと、ラーメンを食べていたら、偶然、朝に声をかけてくださったカップルと再会して、何か運命を感じました」というエピソードを明かす。坂口の話を聞いていたセヨンは「あ、カップルの方だったんですね。カップルではなかったら、何かの運命だったかもしれなかったのにね」と笑う。
セヨンにも同じ質問を投げかけると「最近はないですね。でも、この『愛のあとにくるもの』は運命です。この作品を通じて出会えた方々、すべてが私にとって運命の出会いなんです」と力強く話した。
取材・文：磯部正和
写真：山崎美津留
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