俳優の妻夫木聡が7日、沖縄・那覇市内で行われた映画『宝島』のプレミア試写会に登壇。会場には温かくも涙を誘う時間が流れた。上映後には、“宝島宣伝アンバサダー”として、来場した340人全員に名刺を手渡すサプライズを実施。観客一人ひとりと丁寧に言葉を交わしながら感想を受け取る中で、妻夫木は何度も感極まり、涙ぐむ場面もあったという。
【動画】映画『宝島』特報映像
「実は、今日のお昼まではちょっと緊張してたんです。沖縄の皆さんに受け入れてもらえるか、ちゃんと代弁できているのか、正直不安でした」。
撮影から約1年ぶりに戻ってきた沖縄の地で、そう語った妻夫木。でも、その不安は上映後、観客からかけられた「ありがとう」「私たちの声を代弁してくれてうれしかった」といった言葉で一気に吹き飛んだようだ。
「本当に映画の世界にいてよかった、役者でよかった。そして何より、『宝島』という作品に関われて幸せだと心から思いました」
なかでも心に残ったのが、コザ暴動(1970年)に実際に参加していたという観客から「素晴らしかった」と声をかけられた瞬間。「泣きそうになりました」と、感慨深げに語る。名刺を一枚一枚渡しながら観客と向き合ったこの経験は、「俳優人生の中でも忘れられない瞬間になった」と振り返った。
沖縄に特別な思い入れがあるのかと聞くと、「まるで前世からの縁があるかのように、自然とひかれる場所なんです」と答えた。2006年に公開された映画『涙そうそう』の撮影で出会った親友とも、18年来の絆を築いているという。
その親友の勧めで本作の撮影前に訪れた佐喜眞美術館(沖縄県宜野湾市)では「沖縄戦の図」を前に、自分の理解の浅さに打ちのめされたと振り返る。
「大好きな場所だったからこそ、ちゃんと向き合ってこなかった自分が悔しかった。あのとき、本当の意味での覚悟が芽生えました」。舞台あいさつの最中にもその記憶がよみがえり、涙が止まらなくなってしまったそうだ。
映画『宝島』は、実話をもとに沖縄の土地と人々の歴史を丁寧に描き、混沌とした時代に自由を求めて全力で駆け抜けた熱き若者たちの姿を描いた作品。だからこそ、全国に届けたい──その想いから、妻夫木自ら「全国キャラバン」を発案した。
「テレビで『観てください』と伝えるだけでは、きっと響かないと思ったんです。『ウォーターボーイズ』(2001年)のときに全国を回って、観客が“自分たちの映画”として受け取ってくれる姿を見て、映画にはそういう力があると知りました。『宝島』は、まさに“手渡し”で届けるべき作品だと思ったんです」
その言葉の端々から、俳優としての覚悟と『宝島』という作品への自信がにじんでいた。
映画『宝島』全国キャラバンは、物語の舞台である沖縄からスタート。9月19日の全国公開に向けて、各地を訪れながら、観客との出会いを通じて、映画に込めた想いを伝えていく。
■『宝島』全国キャラバン今後の日程(予定)
6月14日(土):新静岡セノバ(5F セノバひろば)
6月15日(日):静岡 MOVIX清水
6月21日(土):愛知 ミッドランドスクエアシネマ2
6月22日(日):愛知
6月28日(土):富山
6月29日(日):長野
妻夫木聡、「ありがとう」の声に涙…沖縄から全国へ!映画『宝島』キャラバン始動
2025/06/09 17:22
- 映画
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