2024年3月に亡くなった、イラストレーター・いのまたむつみさん急逝後初の画集『いのまたむつみ画集 MIA（ミア）』が26日に発売されることが決定した。あわせて収録ページの一部が公開された。
【画像】カラフル！テイルズや未発表絵など…いのまたむつみ画集の収録イラスト
ゲーム『テイルズ オブ』シリーズやアニメ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』シリーズなど数々の人気作品でキャラクターデザインを手掛け、アニメーター、イラストレーターとして活躍し、世代を越えて多くのファンに愛されてきた、いのまたむつみさん。2024年3月10日の急逝の知らせには、日本のみならず海外のファンからも哀悼の声が寄せられた。
そんないのまたさんの新たな画集『いのまたむつみ画集 MIA（ミア）』では、画集はこれまでにも数多く発売されてきたが、『MIA』は没後初めての新規の企画・編集による画集。初収録となる「猫と少女」のオリジナルイラストを中心に、代表作として外すことのできない版権イラスト、未発表のイラストラフなど、新作から再録まで幅広く網羅したラインナップで、いのまた作品の多彩な魅力が感じられる内容となっている。
いのまたさんのオリジナルイラストでモチーフとしてよく描かれているのは、生涯を通して愛し続けた「猫」、そして可憐な「少女」。比較的新しい年代に描かれたそれらのイラストは、既刊の画集にも未収録のため、一冊にまとめた形で見ることができるのは『MIA』が初。いのまた作品の魅力である可憐な少女たちと、愛らしい猫たちのコラボレーションを、たっぷりと堪能することができる。
また、多くのクリエイターとともに参加した展示イベント「ねこ展」で描き下ろされた、猫たちの小さなイラストもギュッと詰め込み、いのまたさんの猫への愛情が感じられる紙面構成も見どころになっている。
いのまたさんのキャラクターデザイナーとしての代表作であり、多くの版権イラストを手掛けてきたのがアニメ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』シリーズと、ゲーム『テイルズ オブ』シリーズ。『MIA』では両作品のイラストも多数掲載しており、その中には既刊の画集であまり掲載されてこなかった“レアもの”もある。注目はアニメ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』のヒロイン・菅生あすかが横たわるビッグなイラスト。こちらは月刊「アニメディア」1991年11月号の付録ポスターになった知る人ぞ知る作品で、当時の「アニメディア」を発行したGakkenならではのセレクトとなっている。
そのほかに、没後初の画集ならではの企画として、いのまたさんの多岐にわたる活動を振り返る「Mutsumi History」と題したコーナーを設けており、ここではいのまたさんが携わったアニメ作品や、雑誌・小説などで手掛けた表紙イラストの中から代表的なものを全16作品掲載。1982年から2015年までの、いのまたさんの足跡をたどっていく。見どころは、いのまたさんのキャラクターデザインデビュー作であるアニメ『魔境伝説アクロバンチ』。アニメーターだったいのまたさんが脚光を浴びるきっかけとなった作品で、当時の描き下ろしイラストが画集に収められるのは今回が初となり、そういった意味でも貴重な掲載と言えるだろう。
また、もうひとつの企画として、いのまたさんがキャラクター原案を手掛けた未発表作品を紹介するコーナーがある。こちらでは『新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA』や『舞-HiME』などのアニメプロデューサーで、いのまたさんとも親交が深い古里尚丈が協力し、いのまたさんと進めていた作品のキャラクター原案を掲載。これまで未発表だったが、いのまたさんが亡くなる直前まで携わっていた作品があったことを、ファンに知ってもらう機会として企画が実現した。
■『いのまたむつみ画集 MIA（ミア）』
定価：2,860円（税込）
発売日：2025年6月26日
判型：A4変（縦260×横210mm）ソフトカバー・100ページ
発行所：株式会社 Gakken
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