長澤まさみ主演の「コンフィデンスマンJP」シリーズを原作に韓国人キャスト、クリエイターによってリメイクされた『コンフィデンスマンKR』(全12話)が、6日よりPrime Videoで240以上の国と地域で世界独占配信中。韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』『私の夫と結婚して』などで知られる俳優のパク・ミニョンが主演を務め、悪党たちを巧みに出し抜く3人の詐欺師たちの活躍を描いた作品。スピード感あふれるクライムアクションとユーモアが絶妙に絡み合い、爽快感たっぷりのクライム・エンターテインメントドラマとなっている。
【場面カット】美脚もチラリ…さまざまな変装で美しさを見せるパク・ミニョン
今回ORICON NEWSでは天才詐欺師ユン・イランを演じたパク・ミニョン、謎めいた詐欺師ジェームズを演じたパク・ヒスン、陽気なムードメーカー、ミョン・グホを演じたチュ・ジョンヒョクの3人にインタビューを実施。前編では日本作品の韓国リメイクに参加した理由や見どころ、日本版キャストへの印象などを語ってもらった。
■出演を決めた理由「この3人でなら楽しい作品になると思いました」
――本作はそれぞれ個性的なキャラクターが魅力の1つですが、皆さんが演じるキャラクターについてご紹介ください。
【パク・ミニョン】オリジナル版である『コンフィデンスマンJP』で私と同じ役を演じた長澤まさみさんは、純粋なイメージと演技が光っていて、リードしていくような役割でした。私もそのすばらしい演技を引き継いで、同じように演じながら、韓国のテイストや情緒を加えて表現していけたらと思って頑張りました。
【パク・ヒスン】私が演じたジェームズは3人の中で最年長ですが、とても気さくで身近にいるような性格で、前に立ってみんなを引っ張るというよりは、後ろでみんなをサポートする役でした。
【チュ・ジョンヒョク】この3人組の中では1番末っ子です。はつらつとした、エネルギッシュで純粋な役柄です。この2人が作戦を練っている時に1人だけのけ者になることもあるんですが、2人を愛してやまない、そんな人物として演じました。
――本作に惹かれた理由を教えてください。
【チュ・ジョンヒョク】台本を読んだ時、まず物語がすごくおもしろくて、笑いあり、カタルシスもある内容だと感じました。そして、この3人でチームを組んだら、とても爽快で楽しい作品になると思ったんです。共演者がミニョンさんとヒスンさんだと聞いて、断る理由がありませんでした。
【パク・ミニョン】前作で演じたキャラクターにとても感情移入してしまって、実は心がとても疲れてしまっていたんです。なので、今回はもっとエネルギッシュで、少しクレイジーで、健康的なキャラクターを演じたいと思いました。
【パク・ヒスン】これまでにも3人組のキャストで構成された作品には出演してきましたが、この3人でなら楽しい作品になると思いました。ふたりの若いエネルギーに刺激を受けながら、おもしろくてエンタメ性のある作品を作りたいと思いました。
■日本版とは同じ原作でも全く違う作品「同じ料理でも味付けが違う」
――日本で人気を博した作品を韓国・世界向けにリメイクする際、どんなことに気を遣いましたか?踏襲したことや再解釈したことはありますか。
【パク・ヒスン】全12話で、オリジナルのエピソードを踏襲したエピソードもあれば、新しく作ったエピソードもあります。違いとしては、原作では悪役がやや戯画的に描かれている印象がありましたが、我々のバージョンでは「本当に悪人として罰を受ける存在」として描くことに重点を置きました。
【パク・ミニョン】ヒスンさんと同じく、私もこれまでに日本原作の韓国リメイクに関わってきました。実は私の前作(『私の夫と結婚して』)も日本オリジナル版が制作されたばかりなんです。韓国と日本には似ている感情表現や感傷性もありますが、同じ原作でも演出や雰囲気はまったく違う作品になります。「同じ料理でも味付けが違う」という感じですね。今のリメイクの潮流は、オリジナルを模倣するのではなく、自国の文化や感性を反映した独自の作品を作ることにあります。
【チュ・ジョンヒョク】僕も同意見です。原作は楽しく拝見しましたし、チーム構成や物語の骨格は似ていても、言語や演技、全体のトーンがまったく異なります。それぞれの文化が色濃く反映されています。
――日本リメイク作品ということで、日本キャストの印象を教えてください。
【パク・ミニョン】長澤まさみさんは、本当にすごく優秀な、すばらしい俳優だと思っています。私も、“俳優が役に挑むとき、自分の全てを捨てる”っていうんですかね…自分が持っているものを一旦捨てて、役の中に没頭するというのは、すごく私も勉強になりました。私自身も、“純粋で明るい”そういうスピリットを持った俳優として、またその役柄として没頭しました。その中で、ストーリーの中に深さをうまく表現するとところに焦点を当てて演技しました。
【パク・ヒスン】小日向文世さんは、多くの作品に出演している大変ベテランの俳優さんで。私もたくさんの作品を見てきましたので、すごく親しみを感じています。この作品の中では余裕があって安定感をもたらすような演技をされていたと思います。私も、安定した雰囲気を出しつつ、もう少し別のカラーを出せたのではないかと思っています。
【チュ・ジョンヒョク】東出昌大さんを検索した時に、とってもかっこよくて、背も高く、本当にすばらしい方だと思いました。テンポよく変わっていくシーンに、自分はついていけるかなと思いました。そして、中に持っている純粋さ、そのベースを持ちつつ、自分を崩していきながら表現をしていく部分を、常に私も心の中に持ちながら演技に挑みました。
■世界で話題の作品に出演する思い「最善を尽くして挑むというのが大切」
――この作品は“韓国版ロビン・フッド”のようにも見えます。詐欺師でありながらも魅力的に映る理由は何だと思いますか?
【パク・ヒスン】私たちが騙す相手は全員“悪人”なんです。善良な人たちを苦しめてきた悪党ばかり。そんな悪を成敗するという目的そのものが、観る人にとって魅力的に映ると思います。
【チュ・ジョンヒョク】イランの天才的な頭脳と戦略、ジェームズの変装術と演技力、そして僕の演じるグホの純粋さ。その3つが合わさって、観ていて魅力的なチームになると思います。
【パク・ミニョン】私のキャラクターには復讐の要素もありますが、それ以前に彼女はソシオパスなんです。ちょっと狂気を感じるような、でもそこが彼女の魅力でもあります。この役を演じることで、自分の中に抑圧していたものを一気に解放できたような気がします。誰にも見られてないかのように踊ったり叫んだり…とにかく自由でした。ドラマの中で初めて「罵り言葉」も言いましたし、監督もそれを面白がってくれました(笑)。
――パク・ミニョンさんが主演された『私の夫と結婚して』は、日本オリジナル版が制作され話題となっています。今回の作品も韓国を含め日本、そして世界で配信されますが、出演作が世界で話題となっている、今のお気持ちをお聞かせください。
【パク・ミニョン】やはり最初は、本当に信じられないなという気持ちもありました。その反面、責任感を感じるようになって、1つの作品を作るにしても、最善を尽くして挑むのが大切だと感じました。
【パク・ヒスン】日本の原作の作品を韓国に紹介できることを非常にうれしく思います。
そして、これは韓国、日本のみならず、世界中に視聴者の皆様にお届けするということを考えた時に、一生懸命、最善を尽くすべきだと思いましたし、この現象について本当にうれしく思っています。
【チュ・ジョンヒョク】今回の作品『コンフィデンスマンKR』は、日本のオリジナル作品のリメイクをしました。日本を訪れ、今ここで、この場所で、この瞬間インタビューを受けている自分がすごく不思議です。本当に現実なのかなと考えるとすごく不思議ですし、皆様にこのような形でご紹介できてうれしいです。
パク・ミニョン、ソシオパスな詐欺師役「一気に解放できた」 パク・ヒスン&チュ・ジョンヒョクが語る日本キャスト&リメイク作品の印象も【『コンフィデンスマンKR』インタビュー前編】
2025/09/20 21:00
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