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『今際の国のアリス』シーズン3――山崎賢人×土屋太鳳×佐藤信介監督が語る5年の軌跡と到達点

2025/09/28 12:00

  • エンタメ総合
Netflixシリーズ『今際の国のアリス』佐藤信介監督、山崎賢人、土屋太鳳(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.

 動画配信サービス「Netflix」でシーズン1が配信(2020年12月)されてから5年。世界的人気を獲得した『今際の国のアリス』がついにシーズン3へ。W主演の山崎賢人(※崎=たつさき)&土屋太鳳、そして佐藤信介監督が、築いてきた信頼と絆、“アリスとウサギの物語”としての新たな見どころを語った。

【動画】『今際の国のアリス』シーズン3、冒頭映像

 麻生羽呂の同名漫画を原作に、実写化されたサバイバルアクションシリーズ。生きる意味を見失ったアリス(山崎)とウサギ(土屋)が仲間とともに“今際の国”で命懸けの“げぇむ”に挑む姿を描く。登場人物たちは時に敵対し、時に助け合う中で絆を深め、視聴者を魅了してきた。

 シーズン3では、元の世界に戻ってから4年、アリスとウサギは結婚して幸せな日々を過ごしていたある日、ウサギが失踪する。死後の世界を研究しているリュウジ(賀来賢人)という男に導かれ 、今際の国へと自ら旅立ったのだ。絶望するアリスの前に現れた、今際の国の国民となったバンダ(磯村勇斗)が不敵に提示する最後のカード「JOKER」。アリスもウサギを取り戻すために再び今際の国へと足を踏み入れる。アリスとウサギが別々の場所でそれぞれの“げぇむ”に挑む新たな展開が待ち受ける。

――5年がかりのプロジェクトになりました。改めて、この作品の“規模”や“重み”をどう感じていますか。

【山崎】シーズン2で原作のラストまで描き切った上で、こうして5年にわたってシーズン3まで続けられたことは、本当にうれしく、改めて大きなことだと実感しています。

【土屋】私も2で終わりだと思っていたので、3があると聞いたときは本当にびっくりしました。シリーズが続くのは役者冥利に尽きますし、光栄です。

――監督はこの5年をどう捉えていますか。

【佐藤】シーズン1の前に「うまくいけばシーズン3まで…」と夢のように話していたんです。原作の持つ勢いを損なわないようにシーズン2までで描き切ることは決まっていました。さらに先は、うまくいったら考えよう、と。何が当たるかわからない中で始めて、ここまで来られたことに自分でも驚いていますし、うれしいです。

――シーズン3ではアリスとウサギをどう描こうと考えましたか?

【佐藤】シーズン3は、アリスとウサギの物語にしたいという思いが強くありました。群像劇というよりも、2人が思いを遂げられるのか――そのシンプルな問いを、“げぇむ”を通じて描きたいと思いました。視聴者は原作がない未知の物語、何が起こるかわからない中で見ていくことになりますが、それが本来の『今際の国のアリス』の正しい見方なのではないかと思います。『不思議の国のアリス』はアリスがウサギを追いかけて物語が始まりますが、シーズン3はまさにそのストーリーに重なっています。

【山崎】シーズン3にして、今(現代)の“不思議の国のアリス”になったんですね。

――この5年でのお二人の成長も大きかったのでは?

【佐藤】成長という言い方はおこがましいですが、初々しかったシーズン1から絆を築いていく過程をずっと見てきました。シーズン3は新たな旅立ちがあり、とんでもない困難が訪れる。そのストーリーを、お二人自身が紡いできたと感じています。終わるのは本当に寂しいですね。

――2012年にドラマで初共演以来、共演歴も多いお二人ですが、5年にわたって本シリーズを作り上げ、改めて、お互いをどのような存在だと感じていますか?

【山崎】ずっと支えてもらってきました。大変な場面も数多くありましたが、共に乗り越えてきた時間の中で強い絆が生まれました。まさに“最高の太鳳ちゃん”だと思います(笑)。一緒にお芝居できることが本当に幸せです。

【土屋】初共演は17歳でしたね。気づけばお互い30歳を超えて、誕生日も何度もお祝いし合ってきた。現場では賢人くんが周囲に左右されずに立っていて、殻のない芝居をドンとぶつけてくる瞬間がある。本能的な俳優さんだと感じます。普段は柔らかく、重くならない空気を作ってくれるので、いつもパワーをもらっています。

――シーズン3の“見どころ”を、ネタバレなしで教えてください。

【山崎】シーズン1・2で“げぇむ”をクリアしてきて、強くなっているからこそ、日常的な会話をする余裕も生まれて、これまでの緊迫感とは少し違った空気感になっているところがとても好きな部分です。それぞれの役者さんの素の人柄が、そのままキャラクターに自然に息づいているような雰囲気も魅力的に感じます。

【土屋】これまでにない新しい“げぇむ”が登場します。私自身、すごく考えさせられました。ご覧になる方にも「これからどう生きるか」を一緒に考えていただけたら。

――山崎さん、土屋さんにとって『今際の国のアリス』はどんな作品ですか?

【山崎】とても大切な作品です。5年間アリスとして生きてきたので、たくさんの方に自信を持っておすすめできます。“げぇむ”としての面白さ、映像の迫力、人間が「生きる」とは何かを考えさせる要素――いろんな魅力が詰まっています。シーズン3は1・2を超える迫力になっているので、ぜひ楽しみにしていてください。

【土屋】漫画原作をリアルな世界観で描き出す佐藤監督をはじめ、美術、CGなどプロフェッショナルの結晶の中で生きられたことは本当に光栄でした。私自身、ライフステージの変化に不安もありましたが、スタッフの皆さんが「一緒に子どもを育てる気持ちでいます」と支えてくださって、俳優を続けていく自信につながりました。命をテーマにしたこれまでから、さらに一歩深く踏み込んだ内容になっています。アリスとウサギ、そして新たなキャラクターたちとと“一緒に脱出”してください!

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