16日に有明アリーナで行われた格闘後『ONE 173』で勝利した武尊、与座優貴、吉成名高、KANAの4選手が18日、都内の「バシレウスジム」で勝利報告会見を行った。試合直後に次戦での現役引退を発表した武尊は、これまでのキャリアで培った経験と、原点回帰した破壊的なスタイルを融合させた「武尊の完成形」を見せると宣言した。
【会見動画】KO勝利の武尊、支えてくれた妻・川口葵への感謝を語る
武尊は『ONE 173』でデニス・ピューリックに2ラウンドKO勝ち。日本での勝利は2021年3月のK-1でのレオナ・ペタス戦以来、実に4年半ぶりで会場は大声援に包まれた。その直後、マイクを持った武尊は次の試合での引退、そして対戦相手に今年3月の対戦で敗れたロッタンを指名。ロッタンも登場し握手でその声に応えた。
公の場で「引退」という言葉を口にした瞬間について、武尊は「決めていたことであったんですけど、なんか引き返せないというか、言葉が出したいのに出てこないみたいな感情にはなりました」と葛藤があった。それでもマイクで宣言した直後から「もうスイッチ入れた」と最後の試合に向けて覚悟を固めた。
最後の試合が決まったことで「もう次を考えなくていいので、本当に全部を出し切って、体が壊れても勝てばいい。心も体も限界まで作って最後の試合に臨む」と力を込める。ONEに参戦してからは判定基準を意識した戦いになっていたが「K-1時代のように倒せば勝ち、相手にどれだけダメージを与えられるかを考えて戦った」と原点に回帰。これはチームメイトの与座や野杁正明、寺田匠などの長所を出し合って研究した、まさに「バシレウススタイル」で、さらなる進化を実感している。
チームで作り上げたスタイル、ポイント度外視の戦略、そして今後を無視して極限まで作り上げるフィジカルとメンタル。「それが融合されて、やっと最後の試合で武尊の完成形が見せれる」と集大成の試合へ自信を語った。
プライベートでは、今年7月にタレントの川口葵との結婚を発表。現役中は家庭を持つことで“守り”の意識が芽生え、闘争心が失われると考えていたが、「引退が見えてきたこと、そしてメンタルの病気で苦しんでいた時期も含めて長年支え続けてくれたので、今も元気に戦えている。最後はこの人に支えてもらったからリングに上がれることをみんなに知ってもらいたかった」と結婚への思いを告白した。
引退発表について川口は「悔いのないように思い切りやって、ちゃんと行きて帰ってきてくれたら、それでいいって言ってくれます」と笑顔で語った武尊。写真撮影では、報道陣のリクエストで裏で見ていた妻を呼び、2ショットも披露した。
KO勝利の武尊「引退試合は過去最強の完成形を見せる」マイクの葛藤、そして妻・川口葵への感謝を語る
2025/11/18 13:59
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