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【整備士を酷暑・極寒から守れ】香川電力、整備工場専用の空調用キュービクル「ピットキューブ」を開発

2025/09/19 11:05

  • 香川電力株式会社
整備工場エアコン専用キュービクル『ピットキューブ』を共同開発

~労働環境改善と人材確保に挑む電力会社の新しい取り組み~

 

 

香川電力株式会社(本社:香川県高松市、代表取締役社長:宮前博行、以下「香川電力」)は、株式会社アプティ、ダイキンエアテクノ株式会社、力電株式会社、宝田電産株式会社、株式会社ダイヘンと共同で、整備工場向けのエアコン専用キュービクル『ピットキューブ』を開発しました。本日より注文受付を開始し、2026年2月より順次出荷を予定しています。 なお、予約受け付けを本日より開始しますが、特別設計による製造につき製造個数に限りがあります。月間の受注上限に達した場合は受注を翌月まで一旦停止する場合があることを予めご了承いただきたくお願い致します。

 

 

開発の社会的背景

 

全国の自動車整備工場は、猛暑の長期化や人材不足を背景に「労働環境改善」と「作業効率確保」が喫緊の課題となっています。2025年6月には法改正により職場での熱中症対策が義務化され、空調設置はもはや“選択肢”ではなく“必須”となりました。 また、自動車整備士は、国民の安心・安全なカーライフを支える社会基盤です。しかしいま、整備士の“なり手”は年々減少しています。

国土交通省の調査によれば、自動車整備専門学校への入学者数は過去18年で約47%減少しており、高等学校卒業者の減少率(約21%)を大きく上回っています。東京都など都市部では、専門学校生の数がこの10年で約2割減少したという報告もあります。一方で、整備学校を卒業した就職希望者の就職内定率は99.9%に達しており、整備士を必要とする現場の需要は依然として極めて高い状況です。つまり、雇用の受け皿はあるのに“なり手”が減っているのです。

 

 理由は複数ありますが、その一つに過酷な労働環境が挙げられます。真夏の工場内は40度を超えることもあり、熱中症リスクや作業効率の低下が現場を苦しめています。

しかし空調設置にあたっての現実には、

・電源容量不足による施工遅延

・設置スペース不足による導入困難

・半年以上の納期という現場ニーズとの乖離

・コストのバラつきによる不公平感

 

といった問題が全国で顕在化しています。さらに2026年4月以降は、省エネ法の「第三次トップランナー制度」により、現行品よりサイズが大きく高額なキュービクルしか選択できなくなる懸念も迫っています。

 

『ピットキューブ』の特長と開発の意義

 これらの課題を解決するため、異業種のエキスパート6社が力を結集しました。 『ピットキューブ』は、 ・省スペース設計により狭小敷地でも導入可能  W850mm×D900mm×H1900mm

・標準化・量産対応により最短1週間の納期を実現

・大幅なコストダウンで中小整備工場にも普及可能

 

を特長としています。

 

本製品の普及により、

・整備士の熱中症リスク低減と労働環境改善

・業務効率の向上と人材定着への貢献

・社会全体の省エネルギー推進と脱炭素化への寄与

 

という3つの社会的価値を同時に実現し、「電力会社だからできる社会課題解決」として、整備士の働く現場を守り、日本のモビリティ社会の安全を支える取り組みを推進していきます。

 

開発体制(6社共同)

・香川電力株式会社:電気設備知見の提供

・開発主幹 ・株式会社アプティ:整備工場の運用課題に関する情報提供

・ダイキンエアテクノ株式会社:空調機器接続仕様設計

・全国統一電気工事

・力電株式会社:キュービクル筐体設計・製造

・宝田電産株式会社:省スペース構造設計・組み立て

 

今後の展開

香川電力は、共同開発各社とともに『ピットキューブ』を全国に展開し、整備工場の空調導入を加速させることで、労働環境改善と省エネ社会の実現を支援してまいります。

 

注文受付開始:2025年9月下旬(予定)

出荷開始:2026年2月(予定)

 

会社概要

会社名:香川電力株式会社

所在地:香川県高松市天神前10番5号

代表者:代表取締役社長 宮前博行

設立:2016年4月1日

事業内容:電力事業、エネルギー関連設備の開発・販売

URL:https://www.kagawa-epco.co.jp

 

本件に関するお問い合わせ先

香川電力株式会社 広報部

TEL:087-835-3755

E-mail:info@kagawa-epco.co.jp

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