「病にも色あらば黄や春の風邪」。詠んだのは高浜虚子。病気を色で例えるあたり、目に映る自然界や人の姿を、ありのままに素直な気持ちで詠む「花鳥諷詠(ふうえい)」を唱えた近代俳句の巨匠らしい ▼春の風邪をなぜ黄色としたのかは分からない。現代は花粉症が国民病とされるが、当時はまだ存在しなかった。戦後、スギが植林され、黄色の花粉を飛散させ始めたのは1960年代。春を彩るタンポポやレンギョウ、菜の花など...
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