戦後間もない頃、福島市に住んでいた児童文学作家の中川李枝子さんは、同市大町の書店でケストナーの児童書「ふたりのロッテ」を母に買ってもらった。少女時代の思い出として、取材で何度も話している(「ISSUE 中川李枝子 冒険のはじまり」スイッチ・パブリッシング) ▼中川さんが手にした本は1950年創刊の岩波少年文庫版。原書は、前年に著者の母国ドイツで出版された。日本もドイツも第2次大戦の敗戦国だが...
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