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新地のキャンプ場「ビーと」きょうオープン 地域おこし協力隊3年任期の集大成

2025/04/24 09:16

キャンプ場をオープンする地域おこし協力隊の熊谷さん(右)

 新地町初の地域おこし協力隊員熊谷真人(まなと)さん(37)が24日、同町駒ケ嶺にキャンプ場をオープンする。3年の任期終了を前に活動の成果を形にした。海と山を一度に体験できる豊かな自然に魅せられ、定住を決意したが「滞在できる場所が少ないのが新地の課題」と熊谷さん。町が拡大を目指す交流人口の受け皿としての役割を担う。

 熊谷さんは宮城県松島町出身。2022年7月から新地町の地域おこし協力隊として活動する。両親と町内の植物園を引き継いで「新地Garland(ガーランド) まぁるの庭」をリニューアルオープンしたり、登山シーズンの鹿狼山でマルシェを隔週開催したりと奮闘。会社勤め時代に培った店舗運営や販売経験を生かす。

 まぁるの庭から車で数分の山中に構えたキャンプ場の名称は「beeto(ビーと)」。植物の受粉を手助けするミツバチ(bee)に交流人口拡大への願いを重ねる。敷地面積は約2400平方メートル。管理棟を兼ねた施設内のログハウスに両親と暮らす。プレオープン時に訪れた南相馬市の会社員佐藤浩之さん(42)は「空気が澄んで星がきれいに見える。管理も行き届いている」と満足げに話した。

 今後は野菜の収穫や植物の寄せ植え体験などを企画していく。東北地方の太平洋岸を縦断する長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」の来訪需要も見込む。

 熊谷さんは「キャンプを通じて、町内外の人に新地の魅力を改めて知ってほしい。『また来たい』と思ってもらえる居場所にしていきたい」と意気込む。

 名前は「ビーと」

 テントを張れる区画は八つ。家族用とソロキャンプ(1人)用を4区画ずつ設けた。駐車場や炊事場、トイレ、ごみ捨て場を備え、ピザ窯やバーベキュースペースの貸し出しも行う。1泊の料金は家族用が1区画3千円から、1人用が同1500円。1日1組限定の貸し切りにも対応する。近隣には日帰り入浴可能な「鹿狼の湯」がある。住所は新地町駒ケ嶺字大沢北13の1。予約は専用サイト「なっぷ」から。問い合わせは熊谷さん(電話090・2999・4822)へ。

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