手塚治虫が「ブラック・ジャック」を描いたのは、絶頂を誇った人気が陰りを見せていた頃だ。さいとう・たかをや白土三平などによる、荒々しいタッチで人の欲望などに焦点を据えた劇画が台頭。手塚の作風は古くさいものと受け止められ、連載が減っていた ▼「ブラック―」も当初は短期連載の予定だった。第1回は、人気作が配置される巻頭ではなく、モノクロページ。出版社からあまり期待されていないのは、手塚も肌で感じていたら...
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