志賀直哉は学生時代、スポーツマンとして鳴らした。自転車にも熱中し、住んでいた東京都内から江の島や千葉、横浜に遠出するほどの健脚だった。乗っていたのは外国製の高級ブランド。羨望(せんぼう)のまなざしを感じながら疾走していたことだろう ▼自転車に乗っている人を見かけると、彼はわざと並んで競走を仕掛けることがあった。普通の乗り方に飽き足らず、前輪を高く上げ後輪だけで走る曲乗りを楽しむため、愛車の改良ま...
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