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宇宙到達ロケット発射目指す 南相馬の企業、26年前半にも

2025/08/12 08:35

 福島県南相馬市の宇宙ベンチャー「AstroX(アストロエックス)」は2026年前半にも、高度約100キロの宇宙空間に到達するロケットの発射を目指す。飛ばした気球からロケットを打ち上げる「ロックーン方式」で実施し、同市での打ち上げを想定している。29年には高度約500キロの衛星軌道への投入を計画しており、30年代の早期に年間50基の量産体制を目指す。

 8日に同市で開かれた福島スペースカンファレンスで同社が示した。小田翔武代表は福島民友新聞社の取材に「世界から注目されると思われる。着々と取り組んでいきたい」と述べた。

 同社が開発する「ロックーン方式」は直径約100メートルの気球を高度約20キロまで飛ばし、そこからロケットを打ち上げる。空気抵抗が少ない上空から打ち上げるためエネルギー効率に優れ、コストを従来の3分の1程度に抑えられるほか、発射場所を選ばずに高頻度で打ち上げられるという。

 同社は昨年、地上からの発射実験を同市で2回行い、高度約330メートル、7キロに到達している。

 福島スペースカンファレンスは宇宙産業連携機構の主催で今年で3回目。ベンチャー企業や行政の担当者らが宇宙産業の振興について意見を交わした。

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