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「移動ペットサロン」実現を 伊達・立島工業、持病や種類問わずトリミング

2025/08/14 09:15

「GLoomin.」のトリミングイメージ(立島工業提供)
「GLoomin.」のトリミングカーのイメージ(立島工業提供)

 伊達市の建設会社「立島工業」が”動くペットサロン”を計画している。専用車を使った有料の訪問型ペットケアサービスで、イヌやネコの種類、持病に応じたトリミングなどを行う。生まれつき後ろ足を脱臼し、十分なペットケアを受けられなかった自身の愛犬の経験から新規事業を計画した社長の立島晃さん(44)は、「家族の一員であるペットの暮らしも支えたい」と語る。

 事業の名前は「GLoomin.(グルーミン)」。2026年初頭の開業を目指す。伊達市を中心に展開する予定で、四輪販売福島(福島市)に専用車を製作してもらい、内部にトリミング用のカット台や浴槽を設ける。飼い主の依頼を柔軟に受け入れる考えで、依頼者宅に車で向かうため送迎時のペットの負担も減らせる。

 新規事業の背景には、立島さんの実体験がある。過去に飼っていた愛犬のチワプーは生まれつき後ろ足を脱臼。サロンを利用しても、人などへの「かみ癖」から脱臼した部分を十分にカットされないことがあった。

 「人間だったらどこでも散髪できるが、イヌのサロンは少ない。老犬や暴れるイヌ、病気を持つイヌを受け入れてもらえないケースが多い」と立島さん。郊外や高齢化が進む地方ではサロン数が少ないこともあり、動くペットサロン事業を計画した。

 グルーミンでトリミングを担当する福島市のトリマー片桐友里恵さん(36)の「行き場のない動物を受け入れたい」という思いに沿い、種類や年齢、かみ癖などで制限しない方針。立島さんは「地域に密着した事業で、困っている方々に寄り添いたい」と話している。

 18日まで受け付け

 同社は事業のクラウドファンディング(CF)を受け付けている。支援金はトリミングカーの内装に充てる。目標金額は100万円で、11日現在で6割の支援が寄せられている。寄付はCFサイト「レディーフォー」で18日午後11時まで受け付けている。問い合わせは同社(電話024・572・3042)へ。

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