福島市で日本舞踊を学ぶ伝統文化みらい協会の子どもたちでつくるボランティアグループ「ふくしまバトン」は21日から、石川県を訪れ、能登半島地震の被災地支援や祭りの継承に取り組む。被災地同士のつながりを生み、東日本大震災を知らない世代にも震災について考えてもらおうと昨年に続いて企画した。子どもたちは「現地で少しでも役に立ちたい」と意気込む。
ふくしまバトンは、熊本地震での炊き出しや県産品の販売、震災をきっかけに、特に担い手が不足している祭りや民俗芸能の継承・保存活動を展開。昨年は、能登半島地震で被災した石川県に元気を届けようと仮設住宅などを慰問し、あんぽ柿などの県産品を届けたり、踊りを披露したりした。
今回は小学2年~高校3年の計21人が21~24日の3泊4日の日程で石川県を訪問する。輪島市の被災地を訪れ、金沢市の中学校での交流会や志賀(しか)町で日本舞踊の発表に臨む。町内の「冨木八朔(とぎはっさく)祭礼」にも手伝いとして参加する。メンバーは石川県の民俗芸能や祭り、現状などを事前に調べており、現地では復興に懸ける思いも学ぶ予定だ。
副リーダーの秦希咲乃(きさの)さん(桜の聖母学院中2年)と小椋あおいさん(福島大付中1年)は「昨年、県産物を配った際に喜んでもらえたり『福島に遊びに行く』と言ってもらえたりして、うれしかった。何ができるか考え、積極的に行動していきたい」と語った。